世間では「飛び石GW」でも平日が別曜日の振替授業で休校となったため,個人的には「超ロングGW」だった。
これまでGWは,福岡時代の友人が誘ってくれて旅行に出掛けていたが,最近はコロナ禍や各自の個人的事情が重なって「居残りGW」が続いている。
その間,所属している研究集団で企画されている「労働」タスクフォースで自分はどんな論文,報告をするか考えていた。
しかし,延々考えてみたものの,考えはまとまらなかった。
最初はアプローチとして現状分析か理論的アプローチかで迷っていたが,最終的に自分の頃までの研究経緯から理論(経済原論)をベースにせざるを得ないだろうという結論に落ち付いた。
自分がこれまでしてきたことは,生産過程論の再解釈によって,生産的労働概念を基軸にさまざまな社会的活動を理論的に位置付け直したということであるから,今後もその延長線上にこんにちの,さまざまに多様化,多層化した労働の意義を検討することになる。
例えば,
- これまで資本主義固有と捉えがちであった「効率性」追求を普遍的なあり方とその資本主義的特殊性を明らかにする。
- 山口原論でも無体の生産物として言及されている「調整効果」概念をベースに「間接労働」,ホワイトカラー労働を位置付け直し,その拡大について検討する。
- 定量的な生産的労働,非定量的な不生産的労働の二面があると指摘してきた家事・ケア労働について,その担い手の変化を戦後日本の「男性片稼ぎモデル」の形成と変質という視点で検討する。(ちなみに定量化可能な生産的労働は外部に委託しやすいが,非定量は不生産的労働は家庭内あるいは地域内に残らざるをえないからその分担が問題になる)
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