視角の違い

  この1週間あるいは10日くらい,頂いた本を読んで、部分部分メモを取っていた。
 タスクフォース「労働」については,初回打合せで差し当たり単独のチームとして活動することが決まったため,別の課題,最後に仕上げた論文に戻ってその補正など検討していた流れだ。

 結局,視覚,視点の違いを痛切に感じた。

  • 同じ概念でも,資本主義経済の基礎理論,経済学原理論として概念設定し現状分析の基礎に据える考えと,著書のように『資本論』形成史,あるいはマルクスの真意という視点で捉えるのでは視点が異なり,理論的位置付けも異なる。
  • 対象を商品経済ないし資本主義経済に限定するにしても,資本主義的規定の反射として,非商品経済的概念が想定可能だが,それを「非商品経済的」と形式的に位置付けられているように見える。
  • 商品経済的規定に関しても,普遍的規定との違いが説明されていないため,あるいは生産か流通かという形式的な二分法のため,モノトーン化しているように見える。

 「奥歯に物が挟まった」通うような婉曲的表現だが,1週間以上掛けて(すんなり理解できないときネットサーフィンなどに逃避していた)彼我の理解の違いを改めて認識した。


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